おはこんにちばんは、レギオンです。
どれぐらい獲得pipsってあればいいのか?
この命題について、深く考える人も多いハズ。
トレードで獲得pipsについて考えた際、スキャルとか長期的運用される方など、人それぞれが持つ手法によって、獲れ幅に関する見解・価値観は大きく違う。
例えばスキャルなら、一日のトレードで10~20pips抜いて十分と考える人もいるし、逆にスイングで100pips伸ばして獲るのが当たり前!って人もいる。
もちろん、獲得pipsは月単位で多く獲れた方がいいですが、獲れ高(pips)が少なくても「数量」を上乗せして、利益額を大きく伸ばす方法も選択肢としてあります。
故にどちらでもOKが現在の見解ですが、
数量を積み増しする選択肢は、トレーダーとして「ある程度の成熟期」に入ってないと、増やした数量自体に潰される可能性があるため、初段階からゴリゴリ上げるのはオススメしません。
今回の記事は、そんな獲得pipsと数量の関係について掘り下げたいと思います。
Youtube
FXの正しい勉強方法に関する動画を重点的にUPしています。
目次
FXは「pips×数量」で稼いだ利益額が全て【基本的な考え】
まずトレーダーとして獲るべきpips数は、どのランクまで上り詰めたいかで変わりますが(片手間・兼業・専業など)
基本的に、トレードは稼いだ金額が全てです。この事実を履き違えないようにしましょう。
例えば、月に1000pips獲れる人が1000通貨で運用してるのと、月に100pipsを1万通貨で結果出してる人の差は、
前者 1000通貨×1000pips=1万円
後者 1万通貨×100pips=1万円
pips上の成果だと間違いなく前者ですが、結果(金額)だけで判断すれば同じって事です。
仕事だとトータルの金額が同じでも「契約件数の差や期間の違い」によって、会社の評価が変わったりする可能性もありますが、FXに関してそのような事は全くありません。
常に「最高金額」を稼いだトレーダーがエラい
ヤクザやマフィアのように、組織へ上納金を納める額の多い人間が出世するのと同じで、FXは現金主義かつスーパーカースト制度な世界なんです。
まいど先輩もユミンコさんのブログで仰ってますが、
トレーダーの実力は「数量×pips」これで決まる
要するに受け売りですが(笑)、考えれば考える程、この言葉は的を得てると思う。
数量は上げようと思えば、いくらでも証拠金を積んで設定できる反面、その分プレッシャーは計り知れないものとなる。
対して、pipsは増やそうと思ってもそう簡単に増やせません。優位性の手法をどれだけ形成出来てるかによって、その取れ高も大きく変わってくるからです。
数量(精神力・心の器)× pips(優位性・ルール)
これらが複合した結果、最終的に得られる金額がトレーダーとしての実力なんです。
初めと似たような例えをすると、
・100万通貨で月に50pipsだけ稼ぐトレーダー
・10万通貨で月に500pips稼ぐトレーダー
pips数でいうなら、後者の方が明らかに優れています。
少しずつ数量を上げれば大物になりそうですが、前者は既に100万通貨という未知の数量を相手に、安定して50pipsを計上する力を持っている。
両方ともに優れている点は違えど、結果的には同じ金額を叩き出しているので、現在の実力でいうとイコールに近いと表現できます。
pipsより「数量」を増やしていく事は簡単じゃない
前項の文章を読んだ方の中には、
・ハイレバの方が効率いいじゃん!
・月に50pipsぐらい余裕だぜぃ!
・大衆を狩りまくってやるぜ~!
こうしたいのはよく分かりますが、現実的かつ経験論から書くのであれば、獲得pipsを増やしつつ数量を徐々に上げていく方が、どう考えても楽。
何故なら、数量を増やす事はそれだけ自分の心に「負荷をかける」のと同じで、下手すると極端なレートアップで判断が狂う可能性があるからです。
例えば、今まで1万通貨でトレードしてた方が、2万通貨に数量を上げると2倍となり、更に2万通貨から数量を4万通貨に上げると2倍となり・・・・・
2枚ずつ上げる場合は、途中(4枚 ⇒ 6枚)から数量増加率は100%を切りますが、上記のように倍プッシュを短期間で行っていける程、心の器は早く成長しません。
こんな簡単にトントン拍子で進めるなら、殆どのトレーダーが月単位で多額の利益を上げてますし、ブログでアップしている数量も「10万20万通貨」がゴロゴロいるハズ。
デモで行う10万通貨と、リアルの10万通貨は全くもって違うし、損切りになる金額も必然的に大きくなる。連敗すれば、数量は重圧を押し付ける以外の何者でもありません。
莫大な数量を扱い(100万通貨以上)、月に50pips程度を安定的に取り続ける
確かにこれなら、トレードで専業でも食っていけると思うし、もし上記pips数でずっと生きているのなら尊敬します。自分には絶対に出来ない方法だから。
ですが、常に吊り橋を渡るような数量の増加スピードで、そのレベルにまで辿りつけると思いますか?天才なら出来るでしょうが、我々はそうではないでしょ?
少ない獲得pipsを否定してはいません。ただ専業レベル(月に50~100万以上)で大きく稼ぐには、
・絶対に揺れない強靭なメンタル
・誰よりも抜けた「自分を信じる力」
この2つが客観的に見て、異常かつ狂っているレベルで持ち合わせている必要があります。
FXは獲得pipsが多いと数量管理で有利【証拠金も少なめOK】
個人的には数量を上げていくより、獲得pips向上を優先して取り組んだ方が、稼ぐスピードは早いと思います。
仮にそれをプロセスとして踏んでいくのであれば、
1.多少なりとも獲れるpips数を増やす(手法の優位性向上)
2.数ヵ月に1回は「数量の上下調整」を繰り返す
3.結果的に少しつづ扱える数量(心の器)を形成していく
4.「1~3」もしくは「2~3」をループさせる
これが数量UPを含めれば、現実的な利益額増加への道だと考えます。
ただイメージがしづらい方もいると思うので、以降では月30万を稼ぐと仮定した上で、必要となってくるpipsと数量・証拠金の関係を画像にしてみました。
国内口座を想定しての数値が前提
想定損切り幅は、これぐらいの獲得pipsならこれだけのリスクは最低取るだろうと、僕の経験なら導き出した数値です。
(*2)の必要証拠金は「フルレバレッジ」の金額なので、このトレードは絶対にオススメしない。
(*3)損切りのリスクを資産に対し「0.5%前後」にしている理由は、後で説明します。
さて、画像の結果通りに見ていくと、
明らかに獲得pipsが少ない場合は、多くの証拠金が必要です。
リアルトレードで「相応の資金」を用意できるなら関係ない話ですが、現実を踏まえて想定するのであれば、初期における証拠金は50~100万前後になると思う。
なので、現実的な資金力である50~100万を前提に考えると、50pipsを獲得する場合は現実的な資金力の約1/10~15となるため、稼げる金額も比例して約2万円前後。
100pipsだと約3万前後。200pipsだと4~5万、300pipsは約6万程となります。
ただ成績が下振れする時期を加味すれば、上記利益の6~7割になると想定するのが無難なので、現実はもっと厳しい数値になるでしょう。
ですので、獲得pipsが多ければ多いほど、初期段階で用意する証拠金は少なくて済むし、数量管理も焦らずじっくり調整ができます。
【補足】証拠金に対するリスク管理はシビアに【5%は致死量】
また、資産に対するリスクを0.5%としているのは
トレードの世界で「1%や2%」の数字は、意外に大きくてリスキー
経験上このように感じるからです。
指南書やメディアでは、損切り額を3%~5%とか簡単にヘラヘラ言ってますが、
これはハッキリ言って「正常」に取り組めるリスクではない
たった数回でも「連敗」が重なれば、手持ちの資金が大きく削られる状態になるため、トレードでよっぽど優位性が強くない限りは、非常に危険なパーセンテージだと思う。
逆に1%は低そうに見えますが、100万円の証拠金がジワジワ1万ずつ削られるのは「意外に大きい」と感じますし、仮に1000万を保有して、毎回10万が消えるのをボーッと眺めてられるでしょうか?
この辺は人によって捉え方が違うかもしれませんが、
僕は1~2%のリスクも「比較的大きい」と感じています。
でも100万円持っていて、3000円や5000円が損切られても「キツい」とは感じないでしょ?
あくまで0.5%は目安のパーセンテージであって、これを守れとも言いません。でも、これぐらいなら安心して損切り出来るでしょ?ってラインだと思います。
【ほぼ上級者向け】獲得pipsが少なくても数量で補うならOK
ここから先は、
・毎月の獲得pipsは多くないけど安定してる
・多少のリスクは背負える
・リアルトレードでメンタルも慣れた
上記のような「上級者寄りの中級者」は、数量を通常より多めにあげても構いません。国内で資金的にも限界がある場合は、海外口座を経由してレバレッジを上げてもOK。
ですが、この方法を取る場合はリスクが飛躍的に増えますし、
・手法に優位性があり、厳格なルールを守る意志力
・相場を気にしないメンタルと「自分」を信じる力
前提として、上記2つが備わっていなければなりません。
【条件1】手法に優位性があり、厳格なルールを守る意志力
手法に優位性があるのは絶対的に必要で、ないにも関わらず「ハイレバ」でトレードをしていたら、お金がいくらあっても足りません。
闇雲に数量を上げるのではなく、トータルで着実に積み重ねてきた手法がベースとなります。
また、併せて大事なのは
その手法を維持・向上させるために「ルール」を厳格に守れているか。
現時点で損切りが疎かだったり、利食いがアヤフヤだったりすると、数量を上げて大きくなった「プレッシャー」によって、ルールを逸脱する可能性が出てくる。
つまり、ある時のメンタル低下によって「ルールが簡単に破れる環境」になってしまう。
ゆえに今の段階で、トレードプロセスを1から10まで「ほぼ完璧」にこなせている必要があります。
【条件2】相場を気にしないメンタルと「自分」を信じる力
数量を大きくして事が上手く運べばいいですが、そうは簡単にいかないのが相場。当然マイナスが先行する時もあるし、3~5連敗する時もある。
また、ハイレバレッジでトレードするなら、2020年2月に生じたコロナウィルスの大暴落でも、平然としていられる位のメンタルがないといけません。
また、トレードごとにメンタルをやられていては、いずれFX以外のことが手につかなくなり、生活自体もままならなくなる。
しかし大きな数量でトレードする事は、それぐらい当然に受け入れないと話にならないし、常に淡々とトレードできる精神力が必須となります。
さらにここで大事となるのは、
トレードの決断をどれだけ信じれることができるか?
FXで必要となるのは、最終的にこれが1番大きいんじゃないのかなと思う。自分の判断や決断が信じきれなくて発注等はできないし、損切りや利食いにも必ず迷いが出る。
たとえ失敗しようが成功しようが、
自分の直感や経験、理由や根拠を合理的に判断し、エントリーまで決断できる一貫性
これが備わってないと、いつか自分のトレードが崩れる時が来ます。
もし数量を上げてトレードをガツガツこなすのであれば、自分を信じる力が「本当に」今現在あるのかについて、自問自答する時間をとって下さい。
【まとめ】FXは獲得pipsと共に「心の器」を大きくする投資
最後に少し余談にはなりますが、目標金額を稼ぐための将来的に扱う数量と獲得pipsは、机の上で電卓を弾けばいくらでも逆算出来ます。
でも、絶対にそんな簡単に上手くいきません。
リアルでの数量は、紙上に書かれた10万20万通貨とは雲泥の差です。
普通の人からすれば、10万や20万通貨は恐怖すら感じる数量だと思う。パートいってる奥さんに知られたら、確実に包丁で刺されるような気しかしない(笑)
数量が上がれば上がる程、重圧は心の器を平気で壊しにかかります。
それを防ぐためにも余裕あるpipsの稼ぎ方を行い、少しづつ数量UPを受け入れる器を作る。
そして現状の数量が「器に満たない量」となった時、チョットずつ溢れないように注いでいき、また少しずつ大きくしていく。
こんな感じで、着実かつ確実に心を広くする作業の繰り返しです。要するに、少ないpips数で数量をガンガンに上げて稼ぐよりも、
・優位性のある手法でpips数を増やして獲る
・その傍らで、ゆっくり数量を調整していく
これが精神的かつ、現実的にもゆとりを持って行えると思う。稼ぐという考えが先行すると、逆にFXの成長は遅くなりますし、最悪の場合は退場というバッドエンドになりかねません。
勉強やFXの時間を作るのは必死に、トレーダーとしての成長は着実かつ確実に
少し矛盾してますが、これが一番トレーダーとして大成する為のステップだと僕は思います。
今回の記事が、少しでも多くの読者へお役に立てば幸いです。
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