前編の内容では、初心者がFXの始め方を間違えるパターンに特化してご紹介しましたが、当記事では、下記3点を中心に話を進めていきます。
1.投資の世界では現実世界のやり方が通用しない
2.みんなが行う逆のことに力を注ぐ大切さ
3.初心者がFXを始める時、本当にすべき手順
これらの内容を事前に知ることで、後々訪れる可能性の高い「間違ったやり方」を避けることができ、かつ正しい方法でFXに取り組んでいただけると思います。
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目次
小手先のやり方を覚えても、FXでは生き残れない!

前編で紹介した始め方で、多少なり身に付くものもありますが、基本的には大きな遠回りとなります。
各々を頑張って勉強したとしても、それは世間的にはセオリーと呼ばれるやり方で、かつ殆どの人がそれを信じて行っています。
しかし、それは本質的にチャートの動きを理解するには程遠く、また稼げるようになるかといえば、ならない可能性の方が圧倒的に高いです。
だからこそ、90%以上のトレーダーが損失を被るわけであり、もし初心者が前編で紹介した各項目で稼げるなら、ここまで大きな「負けの偏り」が出るわけありません。
それでも出るとなれば、みんなが考えている取り組み方・プロセスとは「間逆の方法」で始めることが必要です。
要するに、みんなと同じようにFXを始めると、同じように大衆側へと回る羽目になるからです。
では具体的に殆どの人が行わない方法は何かといえば、単純に誰もが長期的に行うことを嫌がり、かつ即効性に欠ける方法。
それがつまり、FXのチャートをひたすら地道に見続けることなのです。
FXで初めに取り組むべき勉強は、チャートを見まくること
チャート自体は、デモトレードでも見れますし、またリアルトレードでも十分に体感する事はできます。
しかし、チャートを一つ一つ丁寧に研究・分析までする人は全くいません。
その理由は至極単純で、
・面倒臭い、継続ができない
・見ても何も分からない
・そもそも見方が不明 etc…
やり方も分からなければ、見て何を得られるかも分からない。
更にそれを見続けて稼げるかも不透明となれば、それ自体を潜在的リスクと捉え、避ける傾向になるからです。
逆にデモやリアルトレードはどうなったか結果が嫌でも分かるし、テクニカルや理論・形は、現代社会の勉強法に近い内容に思えるため、そちらの方に流れがちです。
私たちは義務教育から社会経験を経るまでに、
・勉強とは答えありきで、それを導き出すまでの過程を明示すること
・物事は実践経験を積むことによって、そのスキルや技術が養われる
このように学んできました。
確かに、学業や社会・仕事では上記項目は必須だから、そのように行えば着実に成果が出るでしょう。
しかし、FXはそもそも答えの概念が存在しないし、初心者がとにかくリアルトレードで実践を積んでも、トレードスキルが向上するわけではありません。
それでも多くの人はチャートを1枚1枚印刷して見たり、その用紙に自分の考えたことや気づいたことを、書き込んだりする努力すら行いません。
確かに、チャートを見ても自分の偏差値が分かるわけでもなければ、トレードの収支も出ないので、勉強している実感がないでしょう。
でもそれが、本来FXで行う勉強の基礎中の基礎であって、チャートのことを何一つ知らない人間が、付け焼き刃で稼げるほど甘くはないのです。
だから初心者が真っ先に行うべき取り組みは、
1.チャートを必死になって何枚も繰り返し見ていくこと
2.そして「1」を継続して長期間行うこと
この2つが出来なければ、チャートの動きなんてまず分からないし、方向性の確率的判断すらも難しくなります。
初心者はFXの勉強がどれだけ地道であっても継続させることが、初期段階ではスタートダッシュにつながります。
90%が嫌がる方法こそ、10%未満の少数に入る方法

先ほどお伝えしたように、チャートを見る作業を継続して行う人は殆どいません。成果が見えてこない事をルーティンのようにこなすのに、大きな抵抗感があるからです。
誰だって目に見える成果を得たいと思うのは当然なので、どうしても先ほど紹介したデモトレードやテクニカル分析といった「やりがいのある方」へ進みがちです。
しかし、殆どの人が避ける・面倒くさがる・継続できない方法こそ、FXの世界では1番トレードスキルの向上に効果的かつ効率的な方法となるのです。
ごく少数の人間しか生き残れないのであれば、その真逆にあたる大多数の人間は何かを間違えていると考えざるをえません。
となれば見直す箇所は絞れるわけであって、大体が「トレード方法」、「勉強の仕方・プロセス」、このどちらかしかありません。
トレード方法を変えたとしても、それで相場に優位性自体を身に付けることは出来ませんし、実践を通じて大損または破滅する人が多い点を踏まえれば、それ以前のそこに至るまでの過程が間違っている可能性が高いです。
であれば、必然的に殆どの人が間違っているのは、勉強の仕方やプロセスとなります。
多くの人は無意識にリスクをできるだけとらず、かつ楽をして稼ぎたいと思っています。その考えのまま進むと、チャートを見続ける勉強の始め方は明らかに矛盾するため、必ずと断言していいほど避けます。
でも自分が10%未満の継続的に稼ぐトレーダーとして相場へ君臨するためには、90%以上がする事をあえてせず、逆に嫌がることを率先して取り組むことが大切なのです。
それがチャートを見る上で根本的に必要となる、「チャートを何枚もひたすら見て動きの特徴や傾向などを抑えていくこと」です。
テクニカルや理論・形等は一切覚えなくていい
チャートを見る初期段階では、テクニカル分析・各理論や法則、教科書に載っているような形や動きのパターンなどは、一切読み込んで覚える必要はありません。
テクニカルを丸暗記したとしても、それを実際のチャートの動きに当てはめて使えるレベルに至らないと何の価値もないし、そもそもチャートの正しい見方が出来ないのに、テクニカルを先に習得しても意味がありません。
それだと「本来行うべき勉強手順」と180°違います。
デモトレード・理論に関しても同じで、
・知っているから稼げる
・知らないとチャートの見方が分からなくなる
上記のような事は全くないし、私自身も各理論の名前・概要ぐらいは知っていても、詳細に何がどうまでは知りません。
それでもトレードに支障がないのは、チャートの動きを本質的にとらえる勉強を、異常な位に行ってきたからです。
チャートを嫌でもたくさん見ていけば、理論・法則的な内容が「統計的観点」に基づき書かれていることが、後々に自然と分かるようになります。
形や動きのパターンに関しても捉え方は全く同じで、仮に各トライアングルやボトムトップの形を全く知らなくても、チャートを見てればおのずと似たような形を拾っていくことになります。
こう書くと「本当に拾えるのか?」と不安になるかもしれませんが、地道にチャートを1枚1枚真剣に取り組めば、明らかに何回も見たことあるような形や動き方は「ピン!」とくるようになるし、似たような書き込みが繰り返し行われます。
後はそれを定期的に復習して見れば、「この形はチャートの方向性を判断するのに使えるかも?」と仮説を用意していくことが出来るし、そこからチャートを更に何枚も見ていけば、自ずとそれが優位性ある判断基準だと確信に近づけるようになります。
このように多くの人が始める「セオリー的な勉強方法」は、真っ先にするべきではありません。むしろ後回しにすべきだし、全くしなくても問題ありません。
むしろ、チャートを見ていく事自体は非常にシンプルな作業だし、繰り返し何枚も見ていくことによって、その動き方に「ある程度の傾向や特徴」を、人間の癖のように見つけることができます。
だからFXの勉強自体は、そんなに考える程ややこしいものではありません。ただ、それには今までしたことのない取り組みをする必要があります。
修行僧のような期間を、いかに淡々とがむしゃらに継続できるかが全てなのです。
優位性を見出せてきた時、ようやくデモトレードを始める
デモトレードは、チャートの動きを事前に「ある程度」理解できていることによって、その価値を見いだすことができます。
止まっているチャートを何度も繰り返し見ることで、優位性ある判断基準やチャートの見方を形成できますが、
・動いているチャートではどのような結果になるのか。
・場面ごとで自分がどのように感じるのか。
・発注はこの時に成行or指値 etc・・・
これらは、印刷したチャート・PCのチャート画像だけでは分かりません。
だからこそ、デモトレードを並行することによって、そこで得た結果や反省点を基に、過去チャートをさらに細かく分析したり、持ち合わせているチャートの形・動きのパターンへフィードバックを繰り返し行うことで、ようやくデモトレードを並行した相乗効果が生まれ、手法の構築に役立てることができます。
したがって、初めからデモトレードをどれだけ行っても、骨組みができてない以上、肉付けしようにも力が付かないのです。
いかにチャートを地道に見る準備期間が必要なのか、その重要性について理解していただけるかと思います。
リアルトレードは最後まで後回しでOK
実際に入金してトレードを行うのは、優位性のある手法が確立できた後でも遅くありません。
できれば、統計をとって月単位の期待値を算出し、それがプラスとなった際に、デモトレードで最終調整していくのが1番堅実ではあります。
優位性がないのにリアルトレードしてもお金が減るだけだし、手法も何もない状態でトレードするのは、自らお金を相場へ投げ捨てているのと何ら変わりません。
個人的には、小額でもリアルトレードはお勧めできません。
資産を増やしたい気持ちは分かりますが、自分の気持ちばかりが先行した結果、資産が目減りするのはあまりに悲しいことだし、コツコツ貯めたお金を無下に失う必要はありません。
そのお金は、優位性ある手法を構築できた後の本番まで、しっかりと手元に取っておきましょう。
チャートだけを徹底的に見るからこそ、初めて自力がつく
ここまでFX初心者が優先的に始めることで、チャートを徹底的に見ることを強く書きましたが、この作業を継続するのはメチャクチャ大変です。途中でしんどくもなれば、頭がフリーズして訳が分からなくなったりもします。
待っている内容は過酷そのものであって、それを長期的に続けなければいけません。誰だってそんな苦行は行いたくないし、できれば商材で勝てる手法や考え方をサクっと知りたいです。
しかし、そのようなショートカットをして相場で生き残っている人は100%に近い割合でいません。
逆に、チャートを地道に何枚もコツコツと積み上げてきたトレーダーは、日々の相場の動きに対応しつつ稼ぐことができています。
つまり、人間心理の集合体であるチャートの動きを、自分なりに研究分析することによって、初めてトレーダーとしての地力が形成されるのです。
はっきり言うと、それ以外で自力を着実かつ確実に身に付く方法はないし、ましてや実践経験を積んでいっても、この方法より効率的かつ飛躍的に成長する事は難しいでしょう。
ゆえに初心者は、あらゆる始め方の誘惑がある中で「1番きつい項目」を選択する必要があり、後はそれを継続するための努力と覚悟があるか否かです。
90%以上の大衆と真逆の勉強をして「少数派」に回ろう

初心者はFXのやり方が分からないが為に、どうしても周囲を見渡したとき、「稼げそうな情報」に目が向いてしまいます。
もちろん中には非常に筋の通った情報もあるし、確実に力がついていく始め方もありますが、大部分の内容は樹海へと迷いこませるようなものばかりです。
しかし初心者は無意識にそのような情報を取り入れ、何も疑うことなくFXをスタートしてしまいます。
このことに早く気づければ修正も早期にできますが、ドツボにハマってしまうと、何年も同じところをグルグル回る事になりかねません。
くどいかもしれませんが、そうならないためには90%以上のトレーダーが行う始め方と「全く違う方法・手順」を取るべきであって、それが継続的に稼ぐトレーダーへ成るために必要な行動なのです。
そしてFXの世界は、我々の住む現代社会と異なる「パラレルワールドの世界」であることを強く認識した上で、かつそこで取り組む事も必然と「真逆」になることを、併せて理解するべきです。
もし、チャートを何枚も見たり書いたりすることに不安を感じるのであれば、実際にFXをしている方に、どれだけの枚数を見たか聞いてみましょう。
私の経験上では、1000・2000枚を真剣に見てきた方は100人中1人いるか否か。それぐらいFXの勉強度合いは低く、かつ殆どの人が始めようとも思わないのです。
この記事をご覧になっていただいた方には、始めた当初から大きな遠回りは絶対にしてほしくありません。
必ず大部分の人が避けたり嫌がったりするような行動、つまりチャートを地道に見ていくことから始めるようにしてください。
見始めて数ヶ月は大きな変化はないかもしれませんが、それを半年1年と継続することによって、始めた当時の自分とは比べ物にならない位、チャートの見方が変わっていることに気がつきます。
その努力を惜しむか惜しまないかによって、今後のトレーダーとしての人生が変わってくると言っても過言ではありません。
投資するお金も貴重ですが、1秒1秒経過している時間はもっと貴重です。
1年後になって、あの時FXを本格的に始めて良かったと思えるよう、今からでも修行僧になるのを恐れず頑張ってください。
この記事をご覧になった方がFXで成功することを、心より祈っております。
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